エバー・アフター

13

翌年の春から始まった美須々と赤木の共同生活は実に順調だった。ふたりとも新社会人ということで、予算は乏しい。限りなく埼玉に近い東京に居を構えたが、えらく古いマンションで玄関ドアは赤木の身長ギリギリ。美須々も背は高いので、決して広くはないのだが、それでもこれまでの赤木のアパートよりはましだ。

家具なども追々揃えていくということで、しばしふたりは殺風景な部屋で寝起きしていた。が、そこにずかずかと入り込んできたのが周防である。何しろひとり戸田の家に世話になり続けていて心苦しい思いをしている周防は、赤木が文句を言わないのをいいことに入り浸り出した。

それに怒っていたのはである。公延が地元に帰ってきて職を得たので、は幸せいっぱいのはずだったのだが、彼は仕事、短大を卒業した晴子も就職してしまい、仕事。もちろん美須々も赤木も仕事。ひとり学生で取り残されたは虫の居所が悪く、同じ学生である周防には厳しく当たっていた。

だが、家主たちはあまり気にしていないようで、20歳を目の前にしても調子のいい無礼者の周防だったが、ふらふらと赤木に懐き始め、時を置かずして「兄さん」と呼び始めた。しかもついには神奈川の赤木家にまで顔を出すようになり、これがまたが怒りそうなことに、赤木の両親は彼をすっかり気に入ってしまった。

その周防から聞くところによれば、相変わらず宗像家は揉めていて、親たちはまだ離婚訴訟真っ最中、耄碌ジジイは麻痺の残る体で威張り腐っているとのこと。その上隠居の曽祖父もまだ健在で、宗像家は荒れてはいるが、今日もそれぞれ元気に憎みあっているそうだ。

元が厳格な美須々と赤木なので、ふたりの生活は「同棲」という言葉からくるイメージからは想像もできないほど慎ましく、地道に、また穏やかに過ぎていった。美須々の悪夢による不安定も頻度ががくりと減り、赤木が夜中に目が覚めることもなくなっていた。

それから約2年後のことである。とうとうと公延が結婚することになった。とうとうと言うよりは、やっと、の方が正しいと言って赤木は笑ったが、美須々はまるで自分のことのように喜んだ。何しろ、最初に友達のように接してくれたのはと公延だったのだから。

「けど、珍しく揉めてるらしい」
「あら、マリッジブルーとかそういうことですか」
「いやそれが、そうじゃなくてな。が挙式披露宴はいらんと言ってるんだそうだ」

と公延の二組の親は、どちらも自分の子供のように育ててきた。それが子供同士の結婚によって、とうとう全員家族になる。ということで大変盛り上がってしまい、本人たちに構わず結婚式についてあれこれと口出しをしてしまったという。しかし費用はふたりが出すのである。はキレた。

「披露宴は金がかかるから、気持ちはわからんでもないけどな。で、今うちの実家でストに入ったそうだ」
ちゃんらしいと言えばそうなんだけど……お家が仲良しなのも大変ですね」
「そういうことだ」

結局、金のかかる披露宴はなし、本当に親族だけの席を設けてその代わりとし、母親ふたりがのドレスに異様な執着を見せたので、それだけは譲歩するという結果に落ち着いた。これをひとりで取りまとめた公延は疲労困憊、準備が整った頃に赤木宗像家を訪ねてきて白目になっていた。

「親族だけの席じゃなかったのか」
「まあほら、お前らは親族みたいなもんだから。ご祝儀とかも必要ないから気軽に来てくれよ」
……あー、マズいな、美須々どうするこれ」
「え?」

公延が持ってきた招待状を見るなり、赤木は難しそうな顔をした。美須々も招待状をのぞき込むと、眉を下げて肩を落とした。公延は美須々が作ってくれたつまみと一緒に酒を飲みつつ、首を傾げた。

「都合悪かったか?」
「ええ、実は、戸田の従姉妹がこれも結婚式で」
「同じ日とはなあ」

美須々と周防姉弟に親身になってくれた従姉妹のお姉ちゃんの挙式である。これは欠席できない。

「ああ、例の。いや、気にするなよ。ベルちゃんはそっち行きなって」
「だけど、ちゃんのドレス姿も見たかったです」
「本人あんまり乗り気じゃないから気にしなくていいよ。結局母親たちが選んでたし」

そんなわけで、と公延の結婚パーティには赤木兄妹が出席、美須々は周防と戸田の従姉妹の挙式披露宴に出席することになった。どちらも屋内であったが、よく晴れて青空の美しい日曜だった。

「おかえりなさい、ちゃんどうでした?」
「せっかちだな、着替えるからちょっと待て」

美須々の方は都内だったので、赤木より先に帰宅していた。従姉妹のお姉ちゃんも祝いたいけれど、正直、のことが気になって仕方なかったのだろう。ご主人が帰ってきた犬のように礼服の赤木に纏わりついていた。

「画像はまあ、晴子や本人も持ってるだろうからとりあえず、だけどな」
「うわあああ、ちゃん、ちゃん……!」

美須々はのドレス姿の画像を見るなり目を真っ赤にして泣き出した。

「やだ木暮くん、スーツ素敵だけど、メガネしてない」
「それもが文句言ってたな。メガネは公ちゃんの一部なのにとかなんとか」
「ああ、晴子ちゃんも可愛い、晴子ちゃん目が真っ赤」
「晴子も母親ふたりもわんわん泣いてて、だけがけろっとしてるっていう変な光景だったよ」

そんな話を聞いている美須々も目を真っ赤にしている。出席がかなったとしたら、晴子たちと一緒にわんわん泣いていたことだろう。その様子を想像した赤木はつい吹き出した。どうも最近は疎遠になってしまっているらしいが、ここに彩子もいたらさぞかし騒がしかったに違いない。

「そっちはどうだったんだ。周防とふたりだけで大丈夫だったか」
「戸田の家だもの、平気です。お姉ちゃんもきれいでしたよ。周防が大変だっただけで」

着替え終わった赤木は礼服をハンガーにかけながら、また吹き出した。

「お姉ちゃんのお友達とか職場の方とか、相手方のご親戚の女性とか、まあ散々もみくちゃにされてました」
「周防が礼服着てりゃ、まあそうだろうな」
「だけど、どうもあの子は不真面目というか、特別な女の子はいらないなんて言い出すし……

それについては、どうもが原因なのではないかと赤木は思っているが、周防はそんな素振りは決して見せないので黙っている。聞くところによると未だに清田とは付き合いがあるようだし、無事に「お嫁さん」になれただが、異様な吸引力は健在のようだ。

だが、そんな赤木の心配を他所に、は問答無用で人から好かれるという能力を失うことになった。早々に子供が出来たは、出産と同時にその能力を失ったのである。

……お前が産んだのか?」
……晴子ちゃんと清田くんもぐったりしてます」

たまたま予定日間近ののところに会いに行こうとした美須々と晴子だったが、木暮家その2はもぬけの殻。携帯も反応なし。もしや外でひとり具合が悪くなっていては大変と公延に連絡を取ると、予定より早く陣痛が始まってしまい、昨日から産院にいるという。

「陣痛は始まってたけど、まだかかりそうだって先生がおっしゃったものだから、木暮くん仕事に戻っちゃったらしいの。生まれた日は休みをもらうことになっていたそうで、それもあって片付けたい仕事があったとかで」

美須々と晴子はそれなら仕方ないと帰路についていたのだが、ここでトラブルが起こった。まだまだかかると言われていた分娩が始まってしまった。医師の見立てを信じていた公延と、新・ジジババ4人は、母ひとりを残して全員出払っていた。

「職場にいるはずの木暮くんに連絡がつかない、携帯も出ないって晴子ちゃんに連絡が来たんです。木暮くん、外でご飯食べてただけだったんですけどね。そんなことで晴子ちゃんが焦ってたら今度は清田くんから電話がかかってきて、ちゃんと連絡つかないんだけどっていうんです」

この忙しい時に! と怒鳴りかけた晴子だったが、手早く事情を説明すると公延を迎えに行ってくれと頼んだ。清田は泡を食ってバイクを飛ばし、公延を連れてきてくれた。その清田と、つい気になって産院まで駆けつけてしまった美須々と晴子は待合での分娩を待つことになった。

「じゃあ木暮は間に合ったのか?」
「生まれる前にはもちろん間に合いましたよ。分娩室に入ってからは6時間でした」

は無事に男の子を出産、公延もちゃんと間に合って、の次に息子を抱いたという。その後は新・ジジババ4人で大騒ぎだったそうだ。美須々たちはもちろん深入りはせず、公延に挨拶だけして帰ってきた。そんなこんなで、美須々はぐったりと疲れているというわけだ。

「さっきちゃんから画像が来ました。あのふたりの子供だなんて、不思議な感じがします」
「ははは、本当だ。これじゃまだどっちに似てるかもよくわからんな」

精神的にも体力的にも疲れてしまって横になっている美須々に添い寝をしながら、赤木は携帯の画面を見て笑った。生まれたて過ぎて、と公延の子供だと言われてもよくわからない。だが、生まれたてにしてはきりっとした顔をしているように見えて、赤木はまた笑った。に似たら面白いことになる。

「だけど、ちゃんはすごいわ。もうお母さんだなんて」
「まあ、女は大変だよな、命がけなんだし」
「私の母は出産が辛かったと言って私と周防によく文句を言っていました」
……美須々、人は人、気にするなそんなこと」

赤木が頭を撫でてくれるので、美須々はぺたりと抱きつく。

「子供、欲しくなったんじゃないのか」
「少しだけ。だけど、私が母親だなんて、正直、自信もないし、無理なんじゃないかって――
「それもみんなそんなもんじゃないか? お前より晴子の方が想像つかん」

どちらも長子で下に妹と弟がいる身である。美須々もそれはよくわかる。晴子にしても周防にしても、あれは妹、そして弟という生き物だ。それが別の存在になるというのは感覚的にピンと来ない。

……美須々、結婚、しようか」
「は……え?」
「母親にはならなくたっていいけど、夫婦ならやっていかれそうだろ」

途端に眉を下げ目が潤み始めた美須々はしかし、笑顔を赤木の頬にすり寄せた。

ふたりが同棲を始めた頃、そんなことをしてないでさっさと結婚しちゃえばいいのにと言うに対して、美須々は赤木が待っていてくれているのだと言った。体を許すのにも1年近くかかった美須々である。当時は宗像家の檻から飛び出してまだ2年ほどしか経っておらず、美須々はいわば幼い子供だった。

途中から我慢できなくなっては笑ったが、美須々は赤木を王子様だと言った。今でもそう思っている。何もしてやれない自分の隣にずっといてくれる、頼もしい王子様なんだと言う美須々に、は笑いを堪えきれない様子だったが、本気だった。

美女と野獣、そんな風に言われてもう6年近くが経つが、それでいい。野獣だって元は美しい王子様だ。

もちろんそれが美しい王子様でも恐ろしい野獣でも関係ない。美須々とて、誰も彼もが彼女を才色兼備だと言うが、中身は祖父の支配から必死に逃れようとして怯える子供だ。何も知らず何も出来ない臆病な子供、それが美須々の正体だ。

その美須々の手を取り、彼女がもう一度子供の頃からやり直すように様々なことを教え体験させてくれたのは赤木だ。や公延ももちろんだが、それでも生活を共にしている赤木は本当に細やかに美須々の「人生やり直し」に付き合ってきた。

季節ごとの行事、イベント、誰もが経験する遊び、見たことがあるもの触れたことがあるもの、それらを少しずつ少しずつ美須々に与え続けてきた。赤木にもらった幸せで溢れていた美須々の心は、それに伴って大きく成長している。自信はないけれど、少しだけなら子供が欲しいと感じられるほどに――

「いや、そういうことじゃないな。オレがそうしたいだけだな」
「いえそんな、私こそ――
「お前はいっつもそういう風に言うけどな、オレはボランティアでお前と一緒にいるわけじゃないんだぞ」

話の流れと勢いとはいえ、一応プロポーズである。美須々は黙って真剣に耳を傾けた。

「もう最近じゃそんなことはないけど、前は木暮やに散々言われたもんだ。大丈夫なのか、同情とか哀れみとか、そんな風な気持ちが根底にあるようじゃ、ベルちゃんに失礼だぞってな」

美須々の方が少々特殊な状態にあったものだから、も公延もずっとふたりを案じてきた。

「まあその、それが最初だったことは否定しない。だけど、人から初めて好きと言われて、それがどういうものか知らなかったから、こんなに幸せなこととは、知らなかったから」

それが赤木にとっての最初の転機だった。

「いつまでも今と同じようにバスケットできるわけはない。それはわかってるつもりだったけど、じゃあバスケットがなくなった時、オレには何が残るのかと考えたら、あまりにも手持ちが乏しくてな。自分でも驚いたくらいだ。そう思ったら、お前がいてくれるってことが、どういうことなのか、徐々にわかってきて」

永遠に学生バスケットをしていられるなら、彼女などいなくてもよかったのかもしれない。だけど、学生生活はあまりに短く、そして時が来れば一瞬で終わる。その時に、バスケット漬けだった自分の手には、バスケットに関係のないことでは殆ど残るものがなかった。

「だから、お前がオレの隣にいてくれる限り、絶対に手放すものかと決めたんだ」
「た、剛さん――
「美須々、オレの嫁さんになってくれ」

照れてもいるが、心からのプロポーズだった。美須々はそれを聞くなりぼろぼろと涙をこぼして、すがりついた。

「はい、私の方こそ、お願いします、私の、旦那様になってください」

ふたりをずっと案じて、その幸せを願ってきたが子供を産んだ、その日の夜のことだった。

「う、ふ、うぅ」
ちゃん、大丈夫?」

が長男を出産してから半年ほど経った頃、3人家族となった木暮家その2へ美須々と晴子が遊びに来た。美須々と赤木の近々結婚します報告である。この前日に赤木家に行ってきた美須々は、その足でのところへやって来た。晴子は木暮家長男が生まれてからずっと彼に夢中で、暇さえあれば遊びに来ている。

「だって、だって、ベルちゃん、ずっと辛かった、から」
「やめてちゃん私も泣きそう」
「ベルちゃん昨日も散々泣いたからねえ」

美須々と赤木の辿ってきた軌跡をつぶさに知るはもう我慢できず、話を聞くなり嗚咽をもらした。入籍はまだだというが、転居の準備は進んでいるという。現在の限りなく埼玉に近い東京は神奈川から遠すぎるので、少し南下する予定となっている。

「いやあ、晴子ちゃんもホッとしたろ。赤木もしっかりしてそうでたまに抜けるからな」
「最近ね、ベルちゃんを姉ですって言うとね、お兄ちゃんの方が他人に間違われるんですよ」
「かかかかか、そりゃそーだ」
「ていうか何で清田くんがここにいるのかしら」

なぜか清田も晴子のようにしょっちゅう出入りしている。このふたり、揃いも揃って公延の長男が可愛いらしく、今もよろよろしながら自力で座っている彼を取り合っている。最近では清田はもはや客扱いされず、初めての子育てで忙しいのパシリとなっている。

「ごめんごめん、こいつ来る前に連絡とかあんまり寄越さないから」
「まさかとは思うけどあなたまだちゃんに懸想してるんじゃないでしょうね」

以前に比べると不安定で消極的になってしまった美須々だが、なんとなく周防っぽい清田には遠慮がない。

「ケソー? ってなに木暮さん」
「ベルちゃん、実はさ、ああいうの、なくなっちゃったんだよ」
「なくなった?」
「超能力の遺伝だよ〜! あれ、チビちゃんがもらっちゃったんだもんねー」

そう言って晴子が長男の頬をつんと突付く。ずっと他人の心を奪い続けてきたの特殊能力、それは老若男女の別なく効果があり、あまり深く関わると傷を残すほどの威力があった。だが、長男を出産した時から、はその能力を失った。代わりにこのヨダレを垂らしている長男にその能力が発現したというわけだ。

「そんなわけでこの子にハマっちゃった1号2号が、晴子ちゃんと信長」
「最初に気付いたのはオレっすけどね。あ、ケソーってそういう。オレ彼女いるんで大丈夫っすよ」

清田の件については釈然としない美須々だったが、清田や晴子の言う「から何かがすっぽりとなくなって、長男に行ってしまった」というのはわかるような気がした。美須々もにはわけもなく惹かれると感じていたが、以前ほどその妙な引力を感じなくなったのは事実だった。

「ベルちゃん、周防はどうしてるの。またグズったりしてない?」
「変わらないわ。最近はプロに入るんだなんて言ってるけど」
……あれ? すおうって、あれ、宗像? え?」
「ああ、そうそう、宗像周防だよ、清田はよく知ってるはずだろ」
「ええええええ!?」

よほどバスケットと相性が良かったのか、周防は特待生で入った大学のバスケット部にてさらに能力を開花させ、あまりパッとしなかったチームを躍進させる中心となった。周防は清田の一学年下になる。知らないはずがない。高校の時も国体であたったことがあるはずだ。

「あの宗像の姉ちゃんが赤木さんと結婚すんの!? どーいう展開だよ!!」
「どーいう展開も何も、大学の同期だったんだって」
「だってそしたら宗像周防と赤木さんのハイブリッドが生まれてくるかもってことじゃないすか!」
「そうなるね」
「怖い!!!」
「失礼な!!!」

おののく清田に晴子が噛み付いているが、と公延はふたり揃ってちらりと美須々の顔を見た。これまでのことを考えると、そんなに簡単に子供など作れないんじゃないかという気がする。その視線を察した美須々は、晴子に気付かれないように静かに微笑んで、小さく頷いた。大丈夫、そう言っているように見えた。

「でも、湘北ってやっぱきれいどころが集まるようになってんすかねえ」
「だから赤木くんが言うように、人徳なんでしょ」
「その赤木さんはどーしたんすか。オレしばらく会ってないっすよ」
「何かお父様たちとお話があるみたいで」

だから美須々は長男に会いたい晴子と一緒に来た。晴子は長男を膝に抱いて満足そうだ。

「なんかね、お兄ちゃんが結婚とか私もあんまり実感わかないんだけど、ベルちゃんが姉になるっていうのは自分で驚くくらいすんなり入って来ちゃってね。3人兄妹になったような気もしてるの。この際、周防くんが入っててもいいくらいで、なんかもうみんな赤木の人間になっちゃえばいいのにと思って」

周防が可愛いらしい赤木家父母はそれでもいいと思うかもしれない。

「だけど晴子ちゃんはいつか赤木じゃなくなるかもしれないだろ」
「えっ。あ、そ、そうか……
「それでもいいの! 私周防が他の家に入って弟じゃなくなっても気にならないけど晴子ちゃんは違うわ!」

美須々があんまり真剣に言うものだから、全員声を上げて笑った。

「かかかかか、嫁と小姑の仲がいいってのはいいっすねえ!」

清田はと晴子と美須々に同時に殴られた。それを見て能力継承者である長男も声を上げて笑った。